あなたも?!あぁ勘違い剪定知識♪





私がよく耳にする勘違い剪定知識。
木の生理や性質を知れば、そんな勘違いもなくなるはず。
そして、木に対する謙虚な心をもてば、庭への愛情も深まるはずです。


  あぁ6つの勘違い剪定知識

代表的な勘違い剪定知識は以下の6つです。
1、剪定は木にとって良いことだ
2、低くすれば管理が簡単だ
3、風通しをよくすれば虫がつかない
4、剪定は晩秋にするのが良い
5、忌み枝は切るべき
6、伸びた枝を切るのが剪定だ
以下に詳しく説明します。


  1、剪定は木にとって良いことだ

剪定をすると木が元気になる、剪定をすると木が喜ぶ、、。聞いたことありませんか? しかし実は、そんなことはないんです。 木自身は切られることを全く望んでいません。それどころか、もっと枝を伸ばし光合成能力を高め続けたいと思っています。 木自身は剪定されたくないのです。 木自信は切られることを望まないけれど、こちら(人間)の都合で切らせていただいているのだ、と思うのが正しい考え方です。 切れば切るほど明るくなると喜ぶお客様がいます。 しかし、切れば切るほど傷は多く大きくなります。 傷が最小限で済むように、傷が早く治癒するように、そう思いながら謙虚な気持ちでするのが剪定です。


  2、低くすれば管理が簡単だ

「こんなに大きくなっちゃって大変だから、思いっきり低くしてください」。 よく言われます。ですが、低くすればするほど、木は元の高さに戻ろうと頭頂部の枝を勢いよく伸ばします。 1年後には枝が乱れて勢いよく伸び、低くする以前より醜い姿になります。 そして元の高さにまで戻ります。低くしすぎると、枝葉と根の急激なバランス崩壊により極端に弱るることもあります。すると翌年、翌々年と徐々に枯れと幹焼け(樹皮割れ)が進みます。 ですから、低くするときは慎重にならなければなりません。 低くすればスッキリすると考える人が多いです。しかし、逆です。 低くした後は逆に鬱陶しくなるのです。では、どうしたら良いか。 適度な高さに調整しながら幅(葉張り)をスリムに維持していくのです。 そうすれば剪定後に鬱陶しく暴れる枝は出ません。 涼やかな木姿を楽しみながら庭をスッキリと維持することができます。


  3、風通しをよくすれば虫がつかない

虫がつくのは風通しが悪いから、とは言えません。びっちりと葉の茂った木はいくらでもありますが、それらの全部に虫がつくわけではありません。それよりハッキリと言えるのは、弱っている木に虫がつきやすいということです。木には虫がつかないようにする抵抗性があります。木自身が虫につかれないように頑張っているのです。しかし木が弱ると、その抵抗性が薄れ虫がつきます。ほとんどの虫は謙虚な生態系の中に生きています。弱っていく木に、枯れていく木に寄る。ですから、虫を目のかたきにするのは間違っています。先ずは木を弱らせない。木の持つ抵抗性を落とさないように剪定し、虫を寄せない。それが一番です。しかしそれでも虫がついてしまったら消毒(殺虫剤散布)で対処しましょう。風通しをよくすれば虫がつかないと思って、枝葉を切りすぎないこと。それは木を痛め弱らせ、さらに虫がつきやすくなります。


  4、剪定は晩秋にするのが良い

11月、12月になると、脚立を積んだ植木屋さんの車がたくさん出現します。お隣の庭で作業する植木屋さんに気づき、うちもそろそろ頼まなきゃ!となる。しかしこの季節に木の剪定をするのは、木にとって適期だからではありません。お正月前に庭をきれいにしたい、という風習、習慣のせいです。もうひとつの理由は、この時期に剪定すると、その後半年間枝が伸びないので「お得感」があるからです。人はなぜか、枝を切った後にすぐ伸びると、損した気分になるようです。木自身にしてみれば、切られた後しばらく枝を伸ばせられないというのは大きなストレスなのですが。。風習やお得感で剪定時期を決めないようにしましょう。木にとっての剪定の適期は、落葉樹であれば冬の終わり(休眠期明け寸前)、常緑樹であれば春です。剪定後すぐに葉が出る時期が一番の適期です。


  5、忌み枝は切るべき

世の剪定本には、剪定の基本は「透かし剪定」で、透かし剪定の基本は「不要枝」を切ること、不要枝とは「忌み枝」と呼ばれる悪者のように言われる枝を切ること、と書いてあります。しかし、忌み枝を探して、それを全部切ると、枝葉が極端に少なくなり、木姿がスカスカになります。忌み枝を全部切ると、ふところの小枝がなくなり、それによって木を引き締める剪定ができなくなります。引き締め剪定は、忌み枝剪定より大事です。忌み枝はある程度残すのが良い剪定です。一番悪いのは、忌み枝を切り過ぎて根から枝先端までの途中にある枝葉をなくしてしまうことです。例えば、高速道路を6時間休憩せず走りつづけると疲れますよね?根から枝先端までの途中に葉がないということは、高速道路にサービスエリアが1つもないようなものです。木は、とっても疲れます。そうならないために、忌み枝を切りすぎるのは良くありません。忌み枝をある程度残しながら、整っているように仕上げるのが良い剪定です。それから「透かし剪定」についてもう少し。枝を透かそうと思って剪定することは、剪定の本筋ではありません。透けてしまうのはは飽くまで結果です。最初に透かそうと思うのではなく、枝を剪定していく過程で自ずと透けてしまうというのが、正しい順番です。


  6、伸びた枝を切るのが剪定だ

例えばコブ作りのサルスベリ。ゲンコツからギュイーンと伸びた枝を毎年同じところで全部切る、丸くしたり四角くしたりする刈り込み仕上げ、伸びた分だけ切る、前回と同じ形に戻す、というのは私の考える剪定とはちょっと違います。私の考える剪定とは、交代技術です。残した枝を、切り落とした枝の代わりになるように育てることです。残した枝を育て、その翌年はまた他の枝について同じことをする。そうやって枝を常に若いものに交代させていく。それが私の考える剪定です。交代させる箇所を探して切る。残して育てる内側の枝葉を見つけ、そこから先を切る。そうやって内側にいた枝葉を外側にさせて育て、また次回は他の場所で内側から外側へ枝を交代させ育てる。それが私の考える剪定です。


  悪い剪定とは

悪い剪定かどうかは、作業が終わった時には分かりません。ほとんどの場合、切り終わればきれいに見えるからです。ではいつ分かるかというと、1年後です。1年後に枝が暴れて見苦しく伸びていれば、それは悪い剪定です。切ったあとはスッキリしているけれど、その後グングン暴れるように伸びる、で、またバッサリ切る、その繰り返し。それでは1年間を通して庭木を楽しめません。それよりも、1年間を通して穏やかに枝葉が伸びる姿を楽しんでほしい、と私は考えています。


  剪定の目的とは

剪定の目的とは、庭という限られたスペースに収めて維持し、見る人に美しいと感じさせることです。この2つの両立が重要です。スペースの中に収めるだけなら、切り方はどうでも良いのです。あるいは美しい姿と感じさせるだけなら、何もしないで放っておけば、巨大な輪郭と曲線美を木が自ら作ってくれます。しかし、そうではない。庭の中に収めつつ、美しい姿にすること。それが剪定の目的です。


私が剪定した木の画像はコチラにありますので参考になさってください。

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